偉大なる建築家と息子
講義の息抜きに「MY ARCHITECT」を観る。以前から観よう観ようと思っていたのですが、ようやく機会を得て観ることができました。すでに世間は「スケッチオブフランクゲーリー」に注目がいっていますが…
20世紀の巨匠の一人であるルイス・カーン。この映画は、ルイス・カーンの息子が父親の影を追ってカーンが設計した建築、また様々な建築家や友人を訪ねていくドキュメンタリー形式の映画です。
ルイス・カーンは、ペンシルバニア駅のトイレで身元不明の遺体として発見される(住所の書かれたものがなかったために身元がわかるまで3日間遺体安置所に置かれた)10年前になってようやく陽の目を見た建築家です。
彼は3つの家族を持つことになりますが、物語の主人公であるナサニエル・カーンは3番目の子どもとして、ルイスが50代のときに生まれました。ナサニエルが11歳の時にルイスは亡くなるのですが、彼を取り巻く出生に関するコンプレックスがそのまま映画に反映されています。父親への愛情、尊敬、疑念、嫌悪、それらがにじみ出ていました。旅する中で聞く、様々な人の様々な父親への意見は、物語にさらなる深みを与え、ルイス・カーンの光と影の一端を垣間見ることができます。特に、初めてナサニエルを含むルイスの子供たちが話し合う場面は印象的でした。それぞれがそれぞれにコンプレックスを持ち、解決できない部分を持ちながらも、「僕たちって家族なのかな」と問いかけるシーンは、考えさせられることがありました。
ルイス・カーンは多くの傑作的な建築を残しました。ソークにキンベルに…。ある者は多くの傑作を残した偉大なる建築家と賞賛し、またある者は家庭を考えない仕事の亡者と非難しました。しかし、それらの証言は結局、ルイスの建築を絶対的なものへとします。多くのインタビューが繰り広げられる中でとても、カーンの建築について腑に落ちたコトバがあったので引用します。
ルイスは君の中にいる、私の中にいる、この建築の中にいる…
「沈黙の中に彼の声が聞こえる…」
人間ドラマとしても、建築的な視点から見ても内容の濃い映画でした。いつか必ずカーンを訪ねる旅をしようと思います。
20世紀の巨匠の一人であるルイス・カーン。この映画は、ルイス・カーンの息子が父親の影を追ってカーンが設計した建築、また様々な建築家や友人を訪ねていくドキュメンタリー形式の映画です。
ルイス・カーンは、ペンシルバニア駅のトイレで身元不明の遺体として発見される(住所の書かれたものがなかったために身元がわかるまで3日間遺体安置所に置かれた)10年前になってようやく陽の目を見た建築家です。
彼は3つの家族を持つことになりますが、物語の主人公であるナサニエル・カーンは3番目の子どもとして、ルイスが50代のときに生まれました。ナサニエルが11歳の時にルイスは亡くなるのですが、彼を取り巻く出生に関するコンプレックスがそのまま映画に反映されています。父親への愛情、尊敬、疑念、嫌悪、それらがにじみ出ていました。旅する中で聞く、様々な人の様々な父親への意見は、物語にさらなる深みを与え、ルイス・カーンの光と影の一端を垣間見ることができます。特に、初めてナサニエルを含むルイスの子供たちが話し合う場面は印象的でした。それぞれがそれぞれにコンプレックスを持ち、解決できない部分を持ちながらも、「僕たちって家族なのかな」と問いかけるシーンは、考えさせられることがありました。
ルイス・カーンは多くの傑作的な建築を残しました。ソークにキンベルに…。ある者は多くの傑作を残した偉大なる建築家と賞賛し、またある者は家庭を考えない仕事の亡者と非難しました。しかし、それらの証言は結局、ルイスの建築を絶対的なものへとします。多くのインタビューが繰り広げられる中でとても、カーンの建築について腑に落ちたコトバがあったので引用します。
ルイスは君の中にいる、私の中にいる、この建築の中にいる…
「沈黙の中に彼の声が聞こえる…」
人間ドラマとしても、建築的な視点から見ても内容の濃い映画でした。いつか必ずカーンを訪ねる旅をしようと思います。
by haruya95
| 2007-06-06 02:23
| 建築