スケッチ・オブ・フランクゲーリー
ちょっと遅いですが、見ました。
レンタルで見つけて、せっかくだからとそのへんの人たちを誘ってみると
「俺も今ミースの持ってる」
「僕はカーン」
ってな感じで結局、
「スケッチ・オブ・フランクゲーリー」
「ESCOLA−Mies Van Der Rohe」
「マイアーキテクト」の3本立てのプチ上映会に。
「スケッチ・オブ・フランクゲーリー」以外は見たことがあったんですが、
改めて見ても、以前とは少し視点が変わっていておもしろい。
今回この3本のドキュメンタリーにおいて
決定的に違うのが「スケッチ・オブ・フランクゲーリー」のみ
本人が健在であるうちに撮られたドキュメンタリーであるということ。
「ESCOLA−Mies Van Der Rohe」
「マイアーキテクト」の2本はどこか神話的、物語的であるのに対して
(特にミースの神格化は激しかった)
「スケッチ・オブ・フランクゲーリーは対話的です(当然か)。
ご存知の通りフランク・ゲーリーはグッゲンハイムビルバオやヴィトラ家具美術館等でその名を知られる超有名建築家です。
以前「007ワールドイズノットイナフ」(たしか)の冒頭に
グッゲンハイムビルバオが街角の一角に現れるのですが、
街の中に溶け込んでいるような、それでいてなお歪な存在感を示すその建物のシーンは強烈に脳裏に焼き付いています。
「主張か、調和か」といったよくあるような主題を超越しているような
そんな印象を受けました。
次にヨーロッパ行くときには是非訪れたい場所ですね。
基本的には彼へのインタビューですが、
模型をざくざくとハサミで切って、テープで貼付けてるとこなんか
普段そういった模型の作り方をしない僕には圧巻です。
映画の中でゲーリーの建築に対してある人物が
「音楽的だ」と表現しているところがあって
彼の建築を表現するコトバとして、とてもしっくりくる感じがしました。
そうした感覚的なことを彼は建築に置いて3次元で表現しているんだよ、と。
初期の作品から追っていっているので、そうした感覚を解放していった道筋が設計・制作に関わる生々しさのようなものといっしょに描かれています。
なにより見ていて「手を動かしたくなった」映画でした。
カーンについては以前に書いてるし、ミースはまた今後ということで。
by haruya95
| 2008-05-31 03:00
| 建築