潤しく麗しい浄瑠璃寺
毎月恒例のハナメガネにいってきました。
といってもここしばらく休憩していたので、ひさしぶりの活動再開となります。
今回はちょっと遠出して奈良方面に。結局弾丸ツアーになってしまい、ゆっくり見れたのは最初の目的地のみとなってしまいました。なにはともあれまずは浄瑠璃寺へ。
京都府の木津川市にある浄瑠璃寺は、市街地からはずいぶんと離れているため、同じ京都府のお寺にしてもずいぶんと雰囲気が違います。なにより静かです。
浄瑠璃寺は東の薬師仏をまつる三重塔、中央宝池、西の九体阿弥陀仏堂から構成されており、この寺では宝池の対岸から西の阿弥陀仏に向かって礼拝するのが本来の形式だそうです。
浄瑠璃寺の浄瑠璃とは、西の極楽浄土に対をなす、薬師如来の居所たる東方浄土「東方浄瑠璃世界」に由来するそうです。ちなみに浄瑠璃世界とは静寂と清浄の世界だといわれています。
明け方の陽が昇り、空が漆黒から赤みがかった青を経て色彩を取り戻していく様は、昔の人々にとってまさに浄土であり、その透明で清らかな色あいを「瑠璃色」とよんだのではないでしょうか。
本堂には9対の阿弥陀像が横一列に安置されており、そのため横長の堂となっています。建立は嘉承2年(1107年)とされ、国宝に指定されています。→Wiki
対岸から見る様は寂れた気品のようなものがあり、宝池を囲むの自然の彩りの世界に静かに佇んでいるようです。
そんな佇まいに枯れてなお後に残る潤いや麗しさのようなものを感じました。
行楽シーズンということもあり、団体での来訪者が多かったのですが、ぜひもう一度ひっそりとのんびりと、紫陽花の咲く季節にでも訪れてみたいと思います。
by haruya95
| 2008-10-30 20:28
| 建築